映画ドラえもん のび太の夢幻三剣士の感想と考察を述べていきたいと思います。
不思議なラストが印象的なドラえもん映画です。
早速いきましょう!
みんなちーがーうから⤴️あいこでしょ!
作品紹介
あらすじ(ネタバレなし)
夢の中で良い思いをしたのび太は夢と現実の落差を嘆き、せめて夢の中で良い格好をしたいとドラえもんに懇願する。
一度は「もっと現実の世界で頑張らないと駄目だよ!」と怒られるも、最終的にはカセットを入れることで自分の好きな夢を見られるひみつ道具「気ままに夢見る機」を出してもらう。
その翌日、宿題をやり忘れたのび太が裏山で宿題をしていると、奇妙な老人が現れ「知恵の木の実」をのび太に与え、帰り道では「あなたはもっとすごい力が手に入る。
『ただし、『夢幻三剣士』の世界でのことだが』と言い残し去っていく。
「夢幻三剣士」とは気ままに夢見る機の夢カセットのことであった。
のび太はドラえもんに「夢幻三剣士」のカセットを買ってもらい、「妖霊大帝オドローム」に侵略されかけているユミルメ国を救う伝説の剣士ノビタニヤンとして冒険する。
しかし、ドラえもんも気づいていなかった。この冒険、この夢世界が単なる一時の夢ではないことに。
あらすじ(ネタバレあり)と考察
『気ままに夢見る機』という夢を見るひみつ道具のソフト『夢幻三剣士』の夢を見る映画です。
冒頭、学校に行く途中に宿題を忘れ、裏山で宿題をしていると不思議な老人から『知恵の木のみ』を渡される。
さらに老人から『あなたはもっとすごい力が手に入る。ただし、『夢幻三剣士』の世界でのことだが』と告げられる。
この『夢幻三剣士』は、現実世界の影響を強く受けるゲームであり、のび太の能力は現実世界と一緒らしい。
夢幻三剣士の世界でのび太は、スネ夫そっくり(スネ夫設定の)スネミスの召使になる。
まだ、スネ夫自体は夢の中なので、スネミスはNPCみたいなものだ。
その道すがら、のび太はジャイトスが仕掛けた罠に捕らえられていた子熊を助け、ジャイトスにスネミスは敗北し、のび太はジャイトスの召使となる。
大樹にある宝物
スネミスとジャイトスは、大樹に我先にと競争する。
白銀(しろがね)の剣があり、それは勇者の印だ。
のび太はスネミスに食料と水を持ってこいと命令され、川に行くと、初めてこの夢の世界に入ったときに飛んで行った月を発見。
それに乗って見事頂上に到達し、白銀の剣と鎧をゲットする。
これでのび太は見事、銀の剣士ノビタ二ヤンが誕生する。
こうして、ノビタニヤンはジャイトスとスネミスと冒険の旅に出る!
この音楽(夢の人)が最高である!
現実世界とのギャップで・・・
夢の世界と現実とで、夢を共有できなくて残念な気分だったのび太は、自分勝手にもジャイアンとスネ夫と静香ちゃんを自分の夢に引き込む。
退屈だったドラえもんも夢に入り込む。
激怒するジャイアンとスネ夫。
当然である。
スネ夫『勝手に夢を押し付けるな!』
最もである。
随分と自分勝手なのび太くんだ。
一路冒険の旅へ
先日、ノビタニヤンが助けた子熊の親子と遭遇。
お礼をしたい熊に案内され、龍の住む場所へと進んでいく。
その際に、変な鳥が登場(トリホー)不気味である。
しずか姫(シズカリア)脱走
妖霊軍団
旅路
現実世界
ドラえもんの狂気
再び夢の世界へ
ここで熊さんとお別れ
いざ!龍の谷へ!!
ノビタニヤンは温泉の湧き水で吹っ飛ばされる
探しに行くために別れるスネミスとジャイトスとドラモン
スネミスとジャイトスは龍を発見するが、一瞬で石にされてしまう
ドラモンはのび太を見つけ、龍と対峙する
運良く泉に落ちて、龍の火を免れる
静香ちゃん・・・途方の旅
疲れ果ててしまい、絶望にふけるシズカリアそこに流れ星
なんと取り寄せバッグに引っかかって飛んだ星であった
その取り寄せバッグから食料を取り寄せ、命拾いするが・・・
落ちた箒を見つけ、引っこ抜くとそれに跨がってしまい、どこかに連れてかれてしまう
龍との決着
ここでノビタニヤンとドラモンはシズカリアと合流する夢と現実が逆になっているため、静香ちゃんとは気づいていない
再び龍退治へ
そこでノビタニアンは石化されたスネミスとジャイトスを発見し、つい声を出してしまう
龍に気づかれてしまう!
しかし、銀の剣で見事に龍を退治することに成功する!
優しいノビタニアンは龍を殺せない
ユミルメ国を救うために人を殺すなんて・・・と
復活する龍
喋る龍
心優しいノビタニアン達に龍の汗の温泉を与える
これによって一度蘇生が可能となる
ジャイトスとスネミス復活!
女剣士シズカリアはこっそりお風呂へ
ジャイトスとスネミスは龍の汗の温泉に浸からない💦
夢と現実
居眠りしたのび太は、夢の世界(現実世界)のママに起こされるが、夢と現実が逆なのですぐに寝てしまう船に揺られてお城へ・・・
中ボス戦
雨が弱点の泥人形(ゴーレム)軍団とスパイダル将軍何かいいもので〜てこい!と取り寄せバッグから『ラジカセ』をGETする
シズカリアが作戦を考える・・・
城の中までおびき寄せると
そしてスパイダル将軍を退治するも、逃げられてしまう
スパイダル将軍帰還するも・・・
大魔王様に殺されてしまう中ボス戦2
取り寄せバッグから『四次元ポケット』をGETするチート道具を調達完了する
魔王軍の攻撃を完全無力化することに成功する
ここでノビタ二ヤンは見事勝利するが、トリホーに一度しか蘇れないこと、ドラえもんの四次元ポケットを奪われてしまう
大ピンチ
勝利後の宴会中、眠り薬でのび太以外が眠らされてしまうそして妖霊大帝オドロームと対戦する
そこで一度死んでしまう(衝撃!!)
ドラえもんやスネ夫達も連れてかれてしまう
絶体絶命の大ピンチ・・・
そこで・・・!!
ママがピンチを使う
ママが夢と現実を入れ替えるボタンを押すことで夢と現実が元に戻るそしてジャイアンとスネ夫からアンテナを外してもらう
静香ちゃんには口頭で伝えるだけで、全く伝わらない
夢見る機勝手に起動
現実世界に突如現れる妖精夢見る国は、ゲーム起動してくても時間経過しているらしい
国を救うため、再び夢見る国へ向かう
いざ最終決戦へ!
最高の挿入歌とともにラストダンジョンへ静香ちゃんも合流!
静香ちゃんはまだライフ2残している
侵入したことがバレて、追い詰められるのび太
妖霊大帝オドロームに見つかり、静香ちゃんも一度殺されてしまう
再びオドロームに追い詰められるノビタニヤン
復活する静香
ポケットを発見
絶体絶命ののび太
ビッグライトーー
銀の剣がオドロームに突き刺さり、オドロームを倒すことに成功する
エンドロール
結婚間近・・・というところで業者が回収しにきてしまい、夢から覚めてしまう
そして学校へ向かう所でエンドロールが流れて
おしまい
感想と考察
現実に干渉する恐ろしいゲームソフト
これはパラレル西遊記同様である不思議な老人がゲームに合うプレーヤーを選択しようとする
不思議な道具を使う
まさにチート道具
いったい何人のトリホーが現実世界に姿を現しているのであろう・・・
トリホー怖い
この鳥は存在自体がかなり怖いですね小さい頃は怖かったに違いない
自分勝手なのび太くん
映画の構成上致し方ありませんが、自分と同じ境遇にしたいがために、了承もなく勝手に自分の夢に引き込むことは甚だ自分勝手であるスネ夫とジャイアンが怒るのも最もである
ドラえもんの狂気
なーぜ夢と現実が入れ替わるボタンを押したのかさっぱり分からないそんなボタンが存在する理由も分からないが・・・
のび太の冒険を楽しもうという気持ちを汲んだのであろうが、それでもよーわからん
夢と現実を入れ替えることで、四次元ポケットの存在自体が夢であったことから、のび太は四次元ポケットを使用することに反対することはしなかったんだと思う
ドラえもんというチートキャラの出現
ドラえもんという四次元ポケットと多くの道具が使用できるキャラの出現はトリホーの思惑を大きく変えた中ボスキャラは話にならないくらいの雑魚キャラ扱い
もちろん白銀の剣や静香ちゃんの知恵もあってのことであるが、ゲームとしての難易度がかなり下がった
本来のゲーム的には龍を倒して不死身になることで難易度がかなり下がるんでしょうが
ドラえもんの登場がゲームの流れを大きく変えたのだ
それに気づいたトリホーは四次元ポケットを盗み取ることに成功する
基本的には、オドロームの強さは桁違い感があるので、不死身の体でレベル上げまくって勝つんでしょう
唐突なラスト
絶体絶命のピントをのび太のママに救われ、もうおしまいにしようとしていたが、妖精が現れて『責任とんなさいよ!』と言ってくる夢の国のことなんて知ったこっちゃないと思うのですが、責任感のあるドラえもん達が助けに行きます
隠しボタンを押して行く意味はよーわからんのですが・・・(覚悟?)
この辺りで構想の大転換が起きたのでしょうね
オドローム達もあの画面から現実世界に現れる予定だったのかもしれません
ラストの学校の位置
この形、どこかで思い出せないだろうか?そうお城の位置と酷似しているのだ
このソフトの説明として、『夢見る人の行動によって世界の情勢が変わり、さらにそれが現実世界にも影響を及ぼすほど強い力を持つ』と冒頭で述べられている
その行動によって、学校が影響を受けてしまったことを現しているのだろう
これを何故表現したかったのか・・・
ファンタジーが現実世界にも影響があるというのは実に夢のある話である
エピソード
藤子・F・不二雄先生は下記のように述べています(引用:映画ドラえもんオフィシャルサイトより)最初に考えたのは『夢の暴走』です
楽しく夢を見るための機械がコントロールを失い、夢の中の妖怪たちが現実世界へとなだれ込んでくる
つまり夢と現実が、次第にぐちゃぐちゃになっていく恐怖を描けたら・・・と思ったわけです
どころが、これがなかなかむつかしい
ドラえもんシリーズには一つの約束事があります
どんな大事件が起きても、それはなるべく仲間内で解決し、周りの一般社会に、一切影響を及ぼさないということです
例えば『鉄人兵団』
あのときは宇宙から襲来したロボット軍団のために、人類が滅びるかどうかという騒ぎになったのに、ついにのび太のママさえ気づかないまま事件は終わったのです
これはそもそもドラえもんシリーズが『日常性の中に乱入した非日常性』の面白さをねらってかかれているからです
つまり、どこにでもありそうな町の、ありふれた家族の中でこそドラえもんや、彼のポケットの道具が目立って活躍できるわけで、この環境の日常性は絶対に壊すわけにはいかないのです
当然、のびたと夢幻三剣士たちにも、その他の登場人物、妖精や怪物達にもこのルールは守ってもらわなければなりません
夢世界の境界を越えて、果てしなく暴走しようとするたびに、『そこまでやって、後始末は大丈夫かな』という声がブレーキをかけ・・・
ついには夢は夢の世界にほとんどおさまりっぱなしという結果でした
いやー長編の組み立ては、本当に難しいものですね
1944年9月13日
藤子・F・不二雄
スネ夫もジャイアンも現実世界で活躍する予定があったのかもしれません
途中のフェードアウトも現実世界での活躍がなければ、あまりにも突然の退場となってしまっています
本作のスネ夫もジャイアンもほとんど活躍するシーンがないままに終わってしまっていますからね
主題歌と挿入歌が100点満点!
『夢の人』 武田鉄矢