フィンランドが注目される理由
フィンランドをご存知でしょうか?北欧にある人口およそ500万人の小さな国です
ですが、ここ最近この小国が教育という分野で注目されています
国際学力比較調査『PISA』(主に15歳の子供を対象とした学習到達度調査)で世界一を獲得したからです
2019年のPISA
一方、日本は2019年のPISAで読解力15位(前回15年は8位)、数学的応用力6位(同5位)、科学応用力5位(同2位)でした2019年はちなみに成長著しい中国が1位を独占し、2位はシンガポール、3位はマカオと上位をアジアが独占しています😲
この記事を書いている中で、アジアの躍進を知ることが出来ましたので、今後はアジア勢の教育事情を調べないといけないと分かりました❗️
ですが、今回はフィンランドの幼児教育をトピックとしてお話していきたいと思います
幼児教育が重要視される理由
先行研究によると、40歳までの追跡調査で幼児期の教育はその後の人生を大きく左右するとノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマンが述べています
また、OECD(経済協力開発機構)が1990年代に立ち上げたStaring Strongプロジェクトは学校教育や成人教育よりも幼児教育の方が、資本投下に対しての社会的・経済的見返りが大きかったと発表している
このように幼児教育の重要性が認識されている昨今のフィンランドの事情を追っていきましょう
フィンランドのECEC
幼児教育・保育のことをECEC(Early childhood education and care)と総称します
1973年に策定されたECEC法がフィンランドにおける基本となっており、ECECを『ペタゴジー(教育学)を重点においた、計画的かつ目標を設定した教育・発達・ケア』と定義しています
日本とフィンランドの幼児教育事情
日本では認定こども園も増加していますが、保育園と幼稚園に分かれています
一方、フィンランドではそのような分別は存在しません
つまり、フィンランドの幼稚園は、単なる子供を『預ける』場所としてだけではなく、教育する場であると言われています
つまり、フィンランドの幼稚園は、単なる子供を『預ける』場所としてだけではなく、教育する場であると言われています
フィンランドのECECの目的は幼児教育とデイケアが一体となっています
国として、大切にしていることが子供が活動テーマを決めるということだそうです
それは、多様な価値観の共存や多様な選択肢から各々が選び取り、その選択に責任をもつことを目的としています
移民問題や多様性社会が叫ばれている中でとても必要な能力と言えるでしょう
31歳の私ですら、将来の職業の選択は非常に難しい問題でした
自分で決め、その選択に責任を持つことを教育する重要性は今後さらに重要なものとなってくると思います
2000年から始まり、2015年から義務化されました国として、大切にしていることが子供が活動テーマを決めるということだそうです
それは、多様な価値観の共存や多様な選択肢から各々が選び取り、その選択に責任をもつことを目的としています
移民問題や多様性社会が叫ばれている中でとても必要な能力と言えるでしょう
31歳の私ですら、将来の職業の選択は非常に難しい問題でした
自分で決め、その選択に責任を持つことを教育する重要性は今後さらに重要なものとなってくると思います
エシコウル
エシコウルという6歳児を対象とした就学前教育学校が存在します無償であり、小学校準備教育として保育園か小学校に併設されていることが多いそうです
ここでは読み書き計算などのアカデミックスキルを習うのではなく
遊びの中で子供のの主体的な活動を通して、様々な学び(社会性の獲得、学習への準備など)を深めることを目的としています
実際のエシコウルの様子を記載してくださっているサイトがありました☺️
是非、見てみてください(リンク先)
自分の意見を言えるように教育している様子が伺えます
新ナショナルカリキュラム
更に2017年にフィンランドは新ナショナルカリキュラムを策定しました
Finnish National care curriculum for Basic Education:FNBE
これは義務教育とフィンランドでされているエシコウル・小学校・中学校の10年間について書かれたカリキュラムです
このカリキュラムでは6つのことが重視されています(1)
ICTとはInformation and Communications Techonolgy(情報通信技術)の略で、いわゆるIT(情報技術)に変わる概念として近年注目されている言葉で、ITにコミュニケーションが加えられることによって、知識やデータを適切に他者に伝達するための技術が・スキルの育成が必要とされています
日本でもICTの普及を始めています
これらのカリキュラムから言えることは、読み書き計算などの勉学だけを重視していないということが見て取れます
考える力、理解する力、今を生きる力、未来を守るための行いなど、将来を担う子供たちが、時代に即して学ばなければいけないことをアップデートしてカリキュラムとして国全体で共通認識としていることは大変素晴らしいなぁと思います
Finnish National care curriculum for Basic Education:FNBE
これは義務教育とフィンランドでされているエシコウル・小学校・中学校の10年間について書かれたカリキュラムです
このカリキュラムでは6つのことが重視されています(1)
①考える力と学びにつながる学び
②多様な文化を理解する力
③日々を生きること、自分も他者も大切にすること
④マルチリテラシー
⑤ICTスキル
⑥社会への参加、持続可能な未来を作り続けていくこと
2017年に策定されたということで、ICTスキルへの記載なども含まれており、現代社会に対応できるための取組みも成されていますね②多様な文化を理解する力
③日々を生きること、自分も他者も大切にすること
④マルチリテラシー
⑤ICTスキル
⑥社会への参加、持続可能な未来を作り続けていくこと
ICTとはInformation and Communications Techonolgy(情報通信技術)の略で、いわゆるIT(情報技術)に変わる概念として近年注目されている言葉で、ITにコミュニケーションが加えられることによって、知識やデータを適切に他者に伝達するための技術が・スキルの育成が必要とされています
日本でもICTの普及を始めています
これらのカリキュラムから言えることは、読み書き計算などの勉学だけを重視していないということが見て取れます
考える力、理解する力、今を生きる力、未来を守るための行いなど、将来を担う子供たちが、時代に即して学ばなければいけないことをアップデートしてカリキュラムとして国全体で共通認識としていることは大変素晴らしいなぁと思います
フィンランドの教育過程
補足となりますが、小学校以降の流れについて紹介します(2)
日本でいう中学校までの9年間を基礎学校と呼びます
特色としては、自主的に1年間追加可能という制度(voluntary additional year of education)があります
これの用途は様々で
と3通りの選択が可能です
これの用途は様々で
9年間を終えた後で追加も可能 |
在学途中も留年可能 |
留年しても遅れを取り戻せば9年で卒業可能 |
日本ではちょっと実現されにくい制度でしょうね
ですが、この様に個別の学習スピードに根ざした教育は素晴らしいの一言です
高校生
日本でいう高校は、普通高校と職業高校に分かれます
分かれますが、両者を行き来可能という素敵な制度です
大学生
大学は大学と専門大学に分かれます
大学は学士課程は3年間、修士課程は2年間を要します
専門大学は3.5〜4年間、修士課程は1〜1.5年間を要します
どちらも学位を取得することが可能で、専門大学は職業人の養成を主眼とする大学のことです
まとめ
保育士さんの養成課程などは別記事にまとめようと思います
フィンランドの教育過程は個人的にはとても良いと思います
詰め込み教育や早期教育が重要とされている昨今、これだけ多様な社会の中で自己決定力の重要性を肌で感じます
遊びの中で、自分で決め、他者を敬い尊重し、助け合える人材育成
日本においても移民の増加などは今後避けられない問題となると思います
その中で素敵な人間になれるようにお手伝い出来ればと思います
関連書籍の紹介
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なのに、なぜ? どうして? その秘密、教えます。
参考文献・URL
(2)大佐古紀雄 フィンランドの幼児教育・ 保育制度と保育者養成カリキュラム